Tag: 経済学・経済政策 市場均衡

情報

市場均衡

  1. ワルラス的調整過程
    • 価格によって均衡点に調整される
    1. 超過供給(供給量 > 需要量)の場合
      • 価格が下落することによって需給調整
    2. 超過需要(供給量 < 需要量)の場合
      • 価格が上昇することによって需給調整
    • 安定条件
      • 均衡価格より高い価格で超過供給が発生し、均衡価格より低い価格で超過需要が発生する時
      • グラフでは「供給曲線の傾きの逆数」が「需要曲線の傾きの逆数」を上回る時
  2. マーシャル的調整過程
    • 供給量によって均衡点に調整される
    1. 供給価格 < 需要価格の場合
      • 供給量が増加することによって需給調整
    2. 供給価格 > 需要価格の場合
      • 供給量が減少することによって需給調整
  3. 蜘蛛の巣理論
    • 下記の条件を満たすように市場の需要と供給との調整が行われること。必ずしも均衡点に安定するとは限らない。
    • 例:農産物のように、生産するのに時間がかかるものに使われる
    • 前提条件
      1. 生産者は前期の価格を参考にして、当期の生産量を決定する
      2. 当期に生産されたものはすべて当期中に販売される価格がつけられる
    • 収束条件
      • 供給曲線の傾きの絶対値 > 需要曲線の傾きの絶対値
    • 参考:くもの巣理論とは - コトバンク
  4. 需要者価格
    • 需要者が買っても良いと考える価格
  5. 供給者価格
    • 供給者が最低限支払って欲しい価格

余剰分析

  1. 余剰
    • 市場取引の結果として生じる利益のこと
  2. パレート最適(パレート効率的)
  3. 消費者余剰
    • = 消費者が支払ってもよいと思っている額 - 実際の支出額を上回った部分
  4. 生産者余剰
    • = 生産者の実際の受取額 - 生産者が受け取りたいと考えている最低限の価額
    • 注:供給過剰の時、損失(マイナスの利潤)が発生する
  5. 社会的総余剰
    • = 消費者余剰 + 生産者余剰
    • 社会全体が受け取る総余剰
    • 完全競争市場では、市場均衡の時に社会的総余剰が最大になる
  6. 市場均衡
    • 最適な資源配分を実現
  7. 部分均衡分析
    • 他の財の市場との相互依存関係を無視して、他の条件を不変と仮定した上で、特定の財の市場均衡を分析すること
  8. パレート優位
    • 他の誰かの効用も犠牲にせず、誰かの効用を改善できること

課税

  1. 税の効率性(財源の確保)
    • 総税収額を効果的に引き上げること
  2. 社会的総余剰
    • = 消費者余剰 + 生産者余剰 + 税収
  3. 税の公平性
    • 所得の再分配のこと
  4. 死荷重(厚生の損失)
    • 関税を課すことによって、総余剰が減少すること
  5. ラムゼイルール
    • 個別の財に対する税率は、財に対する需要の価格弾力性に反比例するように決定すべきとする考え方のこと
    • 資源配分の観点では、需要の価格弾力性の低い財に相対的に高い税率を課すことが望ましい
    • 例:必需品は需要の価格弾力性が低いので、高い税率を課すべき
    • 問題:低額所得層の家計を圧迫する為、「税の公平性(所得の再分配)」を実現できない

国際貿易

  1. 地域経済統合
    • 一定地域内で、関税や貿易制限、資本の移動制限の撤廃して、地域内での経済的な結びつきを強めること
    1. 自由貿易協定(FTA:Free Trade Agreement)
      • 域内の関税及び数量制限など他の貿易制限を撤廃する。域外に対して、加盟国それぞれが独自の貿易政策をもって対応する
    2. 関税同盟
      • 域内の貿易制限を撤廃するだけでなく、域外からの輸入に対して共通関税を設ける
    3. 共同市場
      • 関税同盟を基盤に、域内での労働力や資本など生産要素の移動の制限も撤廃する
    4. 経済同盟
      • 共同市場を基盤に、加盟国の経済政策の協調も図る
    5. 完全な経済統合
      • 経済同盟に加えて、政治的統合も含む
  2. 貿易創造効果
    • 自由貿易協定締結前と締結後を比較して、回復した余剰のこと
  3. 貿易転換効果
    • 自由貿易協定締結前と締結後を比較して、失われる余剰のこと
    • 例:域外から低コスト品を輸入していたものが、関税などの貿易障壁が撤廃されることにより、域内から高コスト品の輸入に置き換わることでもたらされる効果

比較優位論

  1. 比較優位論(比較生産費説、D.リカード)
    • 両国は比較優位を持つ財に特化して生産し、そうではない財を輸入することで、両国が貿易の利益を得ることができる
    1. 絶対優位
      • 2国で生産性を比較した結果、生産性が勝っていること
    2. 比較優位
      • 2国にてどちらの財の生産が得意なこと
      • コメント:一方の財を「1」に標準化して比較する
  2. 比較生産費
    • ある財を生産するために、他の財がどれだけ犠牲になっているかを示す
  3. 生産可能フロンティア
    • 経済主体に存在する資源をすべて使った場合に生産可能な財の組み合わせ

目次

関連

用語集


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