Tag: 経済学・経済政策 消費者行動と需要曲線

情報

ミクロ経済学

  1. 需要曲線と供給曲線
  2. 市場均衡
  3. 均衡点
  4. 均衡価格

効用と無差別曲線

  1. 効用
    • 消費者の好みの度合い、満足度
  2. 効用関数
    • 消費者の満足度(効用)と、財の消費量の関係を示す関数
  3. 無差別曲線
    • 同じ効用を結んだ曲線(地図の標高線に類似)
    • 曲線同士は交わらない
  4. 曲線の傾き
    • 評価度合いの違い
  5. 単調性
    • 曲線は右下がり
  6. 原点に凸凹
    • 互いの効用の関係
    1. 2つの財を消費すると効用が高い(一般的なケース)
      • 原点に凸
    2. 2つの財を消費すると効用が低い
      • 原点に凹
  7. 限界代替率
    • 無差別曲線の接線の傾き
    • ある財の他の財に対する交換比率のこと。xを減らした時、同じ効用を維持するために必要なyの増加量(微分)
    • 最適消費点では「限界代替率=価格比」が成り立つ(主観的交換比率 = 客観的交換比率)
  8. 限界代替率逓減の法則
    • 接線の傾きが小さくなること
    • 意味:沢山消費した場合、他の財を消費した方が効用が大きい
  9. 主観的交換比率
    • 消費者がある財1単位を得るために、他の財を何単位費やすか?(限界代替率)
  10. 客観的交換比率
    • 市場ががある財1単位を得るために、他の財を何単位費やすか?(価格比)
  11. 不飽和の仮定(単調性の仮定)
    • 財の量が多いほど効用が高くなる(無差別曲線では、右上方の方が効用水準が高い)
  12. 代替性の仮定
    • 一方の財の消費量の減少は、他方の財の消費量の増加によって代替できること(無差別曲線は右下がり)
    • 同じ効用を維持できるということ
  13. 推移性の仮定
    • AよりBが好まれて、BよりCが好まれる場合、AよりもCが好まれるという仮定(無差別曲線は交わらない)

効用最大化

  1. 予算制約線
    • 予算の制約の条件下で、予算の全てを用いて購入できる財の組合せを示す
    • 無差別曲線と組み合わせて、予算の範囲内で効用を最大化する消費量を算出可能
  2. 最適消費
    • 予算内で効用を最大にする財の組合せ
  3. 最適消費点
    • 予算内で効用を最大にする財の組合せを表すグラフ上の点
    • 無差別曲線と予算制約線の接点
  4. 消費可能領域
    • 予算の範囲内で購入することが出来る財の組合せを示す領域のこと

需要曲線(需要関数)

  1. 定義
    • 他の財の価格と所得水準(予算)を一定とした場合に、ある財の価格と最適な消費量の関係を表す曲線
    • 横軸:数量、縦軸:価格
  2. 価格弾力性
    • = - 需要の変化率(%) / 価格の変化率(%)
    • 需要量が増えるほど、価格弾力性は小さくなる
    • 需要量が減るほど、価格弾力性は大きくなる
    1. 高い
      • 曲線の傾きが緩やか → 価格を低下させると、それ以上に需要が増加
    2. 低い
      • 曲線の傾きが急 → 価格を低下させても、需要はあまり増加しない
  3. 需要法則
    • ある財の価格の上昇はその財の需要量を減少させ、ある財の価格の下落はその財の需要量を増加させること

所得弾力性

  1. 定義
    • = 需要の変化率(%)/ 所得の変化率(%)
  2. 所得消費曲線
    • 所得を変化させた時の最適消費点の変化を示す曲線(2財の価格が一定である時、所得の変化による最適消費点の軌跡)
    1. 2つの財が共に上級財の時
      • 右上がり曲線
    2. 1つの財が上級財で他方の財が下級財の時
      • 右下がり曲線
  3. 上級財(正常財)
    • 所得が増えた時に消費量も増える財(多くの財に見られる)
    • 所得消費曲線は右上がり
    • 需要曲線は右下がり(需要法則を満たす)
    1. 奢侈品(しゃしひん)
      • 所得が増えた時に消費量が急激に増える(例:旅行)
      • 所得の増加よりも、消費の増加の方が大きい財
      • 需要の所得弾力性 >= 1
    2. 必需品
      • 所得が増えた時に消費量が緩やかに増える(例:電力)
      • 0 < 需要の所得弾力性 < 1
  4. 下級財
    • 所得が増えた時に消費量が減る財(例:安物衣料←高い衣料を買う為)
    • 所得消費曲線は右下がり
    • 需要曲線は右下がり(需要法則を満たす)
    • 需要の所得弾力性 < 0
  5. 中立財
    • 所得が増えても消費量が変わらない財
  6. ギッフェン財
    • 需要曲線が右上がりの財(価格が下がった時に消費量も下がる財、需要法則を満たさない)
    • 事例は少ない

需要の変化

  1. 代替効果
    • 価格低下により消費する財が変わること
    • 2つの財の相対的な価格が変化することで、需要量が変化する効果(常にプラス)
    • 例:パンの価格低下 → 米からパンへ変更
  2. 所得効果
    • 価格低下により消費する財の量が増える
    • 実質的な所得が変化することで、需要量が変化する効果
    • 例:パンの価格低下 → 消費量が増加
  3. 上級財
    • 所得を増やした時に、消費量も増える財
    • 代替効果と所得効果は共にプラス(消費は必ず増える)
  4. 下級財
    • 所得を増やした時に、消費量が減る財
    • 代替効果はプラスだが、所得効果はマイナス
    • 消費が増えるか否かは、代替効果と所得効果の大きさに依存する
    • 「代替効果 < 所得効果」の時はギッフェン財
  5. 代替財
    • 財xの価格上昇時に、財yの消費が増加する(互いが代わりになる関係)
    • 例:パンと米
  6. 完全代替財
    • ある財を他の財で完全に代替できること(例:100円効果と10円硬貨10枚)
    • 無差別曲線は右下がり直線
  7. 補完財
    • 財xの価格上昇時に、財yの消費が減少する(一緒に消費される関係)
    • 例:パンとジャム
  8. 完全補完財
    • ある財と他の財を一定の比率で同時に消費する(例:ボルトとナット)
    • 無差別曲線はL字型

その他

  1. 期待効用
    • 効用の期待値(個々の確率と、その効用の積を合算)
  2. リスクプレミアム
    • 期待効用をもたらす所得の代わりに、「確実な所得が保証されるなら支払う」と見なす金額の上限値
  3. リスク選好度
    1. 危険愛好的
      • 不確実な賭けを好む
      • 曲線は下に凸(リスクプレミアムはマイナス)
    2. 危険中立的
      • どちらでもない
      • 直線グラフ(リスクプレミアムはゼロ)
    3. 危険回避的
      • 不確実な賭けを好まない
      • 曲線は上に凸(リスクプレミアムはプラス)
  4. 労働供給曲線の後屈
    • 賃金率と労働供給の関係を示す
    • グラフの横軸:労働時間、縦軸:賃金単価
    • 賃金が低い時:代替効果が大きく、賃金の上昇は労働供給を増加させる為、労働供給曲線は右上がり
      • 賃上げは、労働時間を増やして人手不足の解消に繋がる
    • 賃金が高い時:所得効果が代替効果より大きくなり、労働供給を減らす為、労働供給曲線は右下がり
      • 賃上げは、労働時間の短縮に繋がる
  5. エンゲル曲線
    • 所得消費曲線と同様に、ある消費者の所得が変化したときの最適消費点の変化の軌跡を表したもの
    • ただし、横軸に所得、縦軸に消費量を取る(所得消費曲線は縦軸と横軸は共に財の消費量を示す)
    1. 生活必需品(食品):山型曲線
      • 所得が低い時:所得の増加と共に財の消費量が増加する「上級財」の特徴を示す
      • 所得が高い時:消費量が減るため「下級財」の特徴を示す
    2. 奢侈品
      • 急激に需要が増加する特徴を示す

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