#author("2021-08-23T08:01:51+00:00","default:hotate","hotate")
#author("2023-08-18T00:20:33+00:00","default:hotate","hotate")
#contents
&tag(マーチャンダイジング,運営管理);
&tag(運営管理);

- D [[運営管理]]

* 情報 [#lf91b468]
** マーチャンダイジング [#e3fb5ec8]
+ 定義
-- ターゲット顧客に何をいくらで提供するかを計画し、実行、管理すること
+ 5つの適正を実現
++ 商品
++ 価格
++ 時期
++ 数量
++ 場所
+ 要素
++ 品揃え
++ 仕入れ
++ 価格設定
++ 陳列
++ 販売促進

** 品揃え [#v1b06abb]
+ 商品ミックス
-- 品揃えのこと、商品ラインと商品アイテムをどのように揃えるか?
++ 商品ライン:品種(幅)
++ 商品アイテム:品目(深さ)
+ 限定ライン戦略
++ 専門店
+ フルライン戦略
++ 百貨店
-- ワンストップショッピング
-- ストアコンセプト不明確

** 仕入 [#y29a0f0a]
+ 買取仕入
-- 在庫リスク有り
+ 委託仕入
-- 在庫リスク無し(販売力に依存)
-- 会計処理:販売手数料(粗利益ではない)
+ 消化仕入(売上仕入)
-- 売上と同時に仕入れる為、買掛金の発生無し、在庫リスク無し
-- 会計処理:販売時に売上と仕入の処理が行われる
-- 売れ残り商品のリスク負担は、メーカーなどの納入業者側
-- 商品の販売時に小売店に所有権が移転する

** 価格設定 [#v45ffde4]
+ 値入(マークアップ)
-- 小売店で、商品の販売価格を決定すること(コスト志向)
+ 値入率
-- 仕入れ価格に上乗せする割合のこと
++ 売価基準
--- ''売価値入率'' = 値入額 / 売価
--- 売価 = 原価 + 値入額 = 原価 + 売価 x 売価値入率
--- → 売価 = 原価 / (1 - 売価値入率) 
++ 原価基準
--- ''原価値入率'' = 値入額 / 原価
+ 値入額
-- 販売価格(売価)から原価を引いた金額のこと(粗利)
+ ロスリーダー
-- 目玉商品のみ値入率が低い(粗利ミックス)
+ EDLP政策
-- 全商品の値入率が低い
+ プライスライン
-- 段階的な価格帯のこと
+ プライスポイント
-- プライスラインの中で最も売れる価格帯のこと
+ マーケットプライス法
-- 共通の価格を設定するのではなく、競合他社の価格や、顧客の動向、地域毎の需要、市場の動向などを考慮して価格を個別に設定すること
+ コストプラス方式
-- 製品の原価に一定の利益を上乗せした価格を設定する
-- 供給者側の事情を優先した価格設定のため、市場の実情と合わない場合がある
+ 内的参照価格
-- 過去の購買経験などに基づき、消費者の中に設定された基準価格のこと
+ 端数価格
-- 実際は僅かな価格差でも最初の桁の数字や桁数が変わることで、割安感を増大させる価格設定の手法
+ 慣習価格
-- 長期間、消費者に親しまれている商品において、一般的に定着した慣習価格に基づいて価格を設定する手法
- 関連:[[価格・チャネル戦略>価格・チャネル戦略#s233a173]]

** 陳列 [#w232e437]
+ 原則
-- 探しやすい
-- 見やすい
-- 選びやすい
-- 手に取りやすい
+ 分類
++ 量感陳列
--- ボリューム感で購買意欲を高める(最寄品向け)
++ 展示陳列
--- テーマを決めて商品を陳列(季節商品、重点商品・買回品向け)
+ ゴンドラ陳列
-- ゴンドラに商品を並べる陳列(スーパーマーケット等)
+ エンド陳列
-- ゴンドラエンドで陳列すること
-- マグネットポイントとしての利用、非計画購買の促進
-- 特売品や目玉商品などをボリューム感と共に陳列する為、装飾などのコストはかからない
+ ジャンブル陳列(投げ込み陳列)
-- カゴの中に商品を大量に投げ込む(単価の安い商品向け)
+ 島出し陳列
-- 一部を通路側にはみ出して陳列(顧客に注目させる為)
+ カットケース陳列
-- 商品が入っていた段ボール箱をカットしてそのまま陳列(ディスカウントストアにて利用)
+ レジ前陳列
-- 衝動買いを促す、高利益率の商品が陳列されることが有る
+ 集視陳列
-- 特定の商品に注目してもらうための陳列方法
-- 量感陳列をしている中で、一部分だけを展示陳列にするなど、陳列の変化をつけて目立たせる
+ フック陳列
-- 商品が見やすく、手に取る事も簡単
-- 陳列されている商品の在庫量が分かりやすい

** 陳列範囲 [#jc111fef]
+ ''有効陳列範囲''
-- 顧客の手が届く範囲のこと
-- 高さ60 - 210cmの範囲
+ ''ゴールデンゾーン''
-- 最も手が届きやすい範囲
-- 男性80 - 140cm、女性70 - 130cmの範囲
-- 関連:[[什器 - 店舗立地と店舗設計>店舗立地と店舗設計#d1c88382]]
+ 陳列方向
++ 縦割り陳列(バーティカル陳列)
--- グループ間の比較向け(立ち止まったまま商品を探すことが出来る)
++ 横割り陳列(ホリゾンタル陳列)
--- 同じグループ内の比較向け
+ ''フェイシング管理''
-- 品目ごとの販売量によって陳列のスペースを決める
-- フェイス数が増えるほど、顧客の目に商品が触れる機会が増えるため、売上は増加する
-- 但し、ある範囲を超えると限界効用逓減の法則により頭打ちになる

** ビジュアルマーチャンダイジング [#c226017d]
+ VMD Visual Merchandising
-- 店のコンセプトに基づき、視覚的にマーチャンダイジングを行う

** 販売促進 [#de69596c]
+ インストアマーチャンダイジング (ISM)
-- 客単価を増やす方法を体系化
-- 買い上げ品数の増加、来店回数の増加が期待できる
-- 売場の生産性向上や作業効率の改善により人件費の削減、在庫の削減などが期待できる
+ 背景
-- 非計画購買が9割を占める為
+ 客単価
-- = 動線長 x 立寄率 x 視認率 x 買上率 x 買上個数 x 商品単価
+ ミールソリューション(食事の解決策)
-- 家庭の料理の大変さを解消する方法
-- 店内食材を利用したミールソリューションの実施(商品単価の向上)
+ ''インストアプロモーション (ISP)''
-- 小売店内で行う販売促進活動
++ 価格主導型
--- 特売、値引き、クーポン、ポイントカード
--- 価格弾力性の高い商品は、価格プロモーションを中心としたISPが有効
++ 非価格主導型
--- デモ販売、サンプル配布
--- ''クロスマーチャンダイジング'' (CMD):関連商品をまとめて陳列、演出することで顧客一人あたりの販売量を増やす
+ ''スペースマネジメント''
-- 売場のスペース単位で利益を最大化すること
++ スペースアロケーション
--- 売場の配置計画
++ プラノグラム
--- 棚の中の陳列位置やフェイス数を決めること(棚割計画)
++ ゾーニング
--- 売場で商品群ごとの配置領域を区画すること、客動線を長くすることが可能(関連:[[ゾーニング - 店舗立地と店舗設計>店舗立地と店舗設計#ke560088]])
+ ''カテゴリーマネジメント''
-- カテゴリ毎に品揃え、陳列、販売促進を行う(従来はメーカーや品種単位だった)
-- 顧客視点でカテゴリーを構築して経営管理を行う組織を編成し、戦略的ビジネス単位として運営する 
++ 課題
--- カテゴリ単位の組織運営
--- メーカーや卸との協業が必要
+ 想起購買
-- 店頭で商品の必要性を思い出す
+ レシートクーポン
-- 次回の来店時にクーポンの商品を買うという計画購買を促進

** 商品予算計画 [#qa975d95]
+ ''商品投下資本粗利益率'' (GMROI: Gross Margin Return On Inventory Investment, ジーエムロイ)
-- = 粗利益(売上総利益) / 平均在庫高(原価)
-- = 粗利益 / 売上高 x 売上高 / 平均在庫高(原価)
-- = 粗利益率 x 商品投下資本回転率
-- = 粗利益率 x 商品回転率(売価) x 1 / (1 - 売価値入率)
-- (参考:粗利益率 = 粗利益 / 売上高、粗利益 = 売上高 - 売上原価([[財務諸表]]))
-- (参考:ROI ([[投資評価>投資評価#h7135ffb]]))
+ 商品投下資本回転率
-- = 売上高 / 平均在庫高(原価)
-- = 売上高 /(平均在庫高(売価) x (1 - 売価値入率)
-- = 商品回転率(売価) x 1 / (1 - 売価値入率)
-- (売価値入率 = 値入額 / 売価)
+ ''交差比率'' (交差主義比率)
-- = 粗利益 / 平均在庫高(売価)
-- = 粗利益 / 売上高 x 売上高 / 平均在庫高(売価)
-- = 粗利益率 x 商品回転率(売価)
-- 計算:GMROIの分母の平均在庫高を「売価」に変更
-- 意味:在庫が儲かっているのかどうかを見る指標、高いほど効率よく利益を生み出している(販売面での生産性を評価)
+ 商品回転率
-- 売価基準
--- = 売上高 / 平均在庫高(売価)
--- (平均在庫高:期首、期末の在庫高より算出する)
-- 原価基準
--- = 売上原価 / 平均在庫高(原価)
+ 売上高予算
-- 販売予測(過去の売上傾向より予測)
+ 在庫高予算
-- 売上高予算を決定した後に、在庫高予算を編成する
++ ''基準在庫法''
--- 商品回転率が6以下
--- 月初在庫高予算
--- = 当月売上高予算 + 安全在庫
--- = 当月売上高予算 + 年間平均在庫高 - 月平均売上高
--- = 当月売上高予算 + 年間売上高予算 / 年間予定商品回転率 - 年間売上高予算 / 12
--- (参考:安全在庫:[[在庫管理 - 資材・在庫管理>資材・在庫管理#uc4c86b6]])
++ ''百分率変異法''
--- 商品回転率が6以上
--- 月初在庫高予算
--- (年間平均在庫高を元に各月のずれを計算)
--- = 年間平均在庫高 x 1/2(1 + 当月売上高予算 / 月平均売上高)
--- = 年間売上高予算 / 年間予定商品回転率  x 1/2(1 + 当月売上高予算 / 月平均売上高)
+ 値入高予算
-- 販売価格の決定
-- 上乗せする割合:値入率
+ 仕入高予算
-- = 売上高予算 + 期末在庫高予算(売価) - 期首在庫売上高予算(売価)

** その他 [#l5cafaf7]
+ 人時生産性(にんじせいさんせい)
-- = 粗利益 / 総労働時間
-- 従業員1時間あたりの粗利益、数値が高いほど稼ぐ力が強い
+ ''相乗積''(利益相乗積計数)
-- = 部門の売上構成比 x 部門の粗利益率
-- = 部門の売上高 / 全体の売上高 x 部門の粗利益 / 部門の売上高
-- = 部門の粗利益 / 全体の売上高
-- 各部門の粗利益の貢献度を表す
--- 相乗積の合計:全体の粗利益率
--- 各部門の相乗積:全体の売上高に対する各部門の粗利益の割合
+ 品揃え
++ 専門化
--- 同じ商品カテゴリーの中で多数のメーカーの商品を品揃えすること
--- 品揃えの幅を絞り込んで、品揃えの奥行きを深くすること
++ 総合化
--- 品揃えの幅を広げること

* 目次 [#t7ef6067]
- D [[運営管理]]
- D-1 [[生産管理と生産方式]]
- D-2 [[工場計画と開発設計]]
- D-3 [[生産計画と生産統制]]
- D-4 [[資材・在庫管理]]
- D-5 [[IE]]
- D-6 [[生産のオペレーション]]
- D-7 [[店舗立地と店舗設計]]
- D-8 ''[[マーチャンダイジング]]''
- D-9 [[物流と流通情報システム]]

* 関連 [#p854da96]
#related

* [[用語集]] [#a4ccd17e]
#taglist(tag=マーチャンダイジング)

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