#author("2025-02-13T22:40:10+00:00","default:hotate","hotate") #author("2025-04-12T10:39:57+00:00","default:hotate","hotate") #contents &tag(価格・チャネル戦略,企業経営理論); - C [[企業経営理論]] - C-11 [[価格・チャネル戦略]] * 情報 [#lf91b468] ** 価格戦略 [#s233a173] + 価格の影響要因 ++ 需要 ++ コスト ++ 競合 ++ 法的規制 + 需要の価格弾力性 ++ 価格を変化させたときに大きく需要量が変化する場合 --- 需要の価格弾力性は高い(大きい) ++ 価格を変化させたときにあまり需要量が変化しない場合 --- 需要の価格弾力性は低い(小さい) + 価格設定の基本戦略 ++ コスト志向 --- 製品の原価に一定の利益を上乗せすることで価格を設定する ++ 需要志向 --- 消費者の需要に合わせて価格を設定する ++ 競争志向 --- 実勢型価格設定:競合企業の実勢価格に従う。価格を支配的に決定しているプライスリーダーの価格に、プライスフォロワーが追随する --- 入札型価格設定:契約が入札で決定される + Hi-Low価格戦略(ハイロー戦略) -- 集客のために、セールや特売など一時的に低価格で販売すること -- 参考:[[ハイロー戦略 ( ハイローせんりゃく )とは? | 用語辞典>https://word.place/w/%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%BC%E6%88%A6%E7%95%A5.html]] 小売業における価格政策の一つ。価格を期間限定の特売などにより変動させることで消費者を集める + 心理的価格設定 -- 名声価格(威光価格、象徴価格、プレミアムプライス、イメージ価格、イメージ・プライシング) --- 価格により高品質であることを連想させ、ステータス性を増大させるために、意識的に高価格を設定する手法 -- 端数価格 --- 小売価格を980円のように端数とすることで、実際は僅かな価格差でも割安感を増大させる価格設定の手法 -- 慣習価格 --- 長期間に渡り消費者に親しまれているような商品において、一般的に定着した価格に基づいて価格を設定する手法 + 新製品の価格設定 ++ 上澄吸収価格([[スキミングプライス]]) --- 新製品に高い価格を設定し、価格にそれほど敏感でない消費者に販売すること --- 前提:利益を期待できる十分需要が存在すること、イニシャル・コストが高いことから潜在的な競合企業の参入が困難なこと ++ 市場浸透価格(ペネトレーションプライス) --- 新製品に安い価格を設定し、大量に販売することでシェアを高めること --- 前提:価格弾力性が高いこと --- 関連:[[経験曲線効果>プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント#afed94ec]]、規模の経済性([[企業戦略>企業戦略#ae407fe6]]) + 製品ミックスの価格設定 ++ 抱合せ価格 ++ プライスライニング(段階的な価格設定) --- 製品ラインのランクごとに、段階的に価格を設定すること(スーツやメガネ等) ++ キャプティブ価格(キャプティブプライシング) --- 参考:[[マーケティング用語集 製品ラインにおける価格設定 - J-marketing.net produced by JMR生活総合研究所>https://www.jmrlsi.co.jp/knowledge/yougo/my03/my0310.html]] キャプティブ(Captive)とは、「捕虜、とりこ」という意味 主製品の価格を安く設定し購入させることで「捕虜」を獲得し、附随製品の価格を相対的に高く設定することで利益を得ること + 価格割引 -- 現金割引 -- 数量割引 -- 季節割引 + 販売促進 -- [[ロスリーダー]]政策 -- エブリデーロープライス政策 + 販売チャネル ++ 機能割引 --- 販売相手が遂行する流通機能によって割引く ++ [[アローワンス]] --- メーカーが流通業者に対して行う割引 ++ リベート --- 取引が終了して一定期間後に現金が支払われる + 価格は品質のバロメーター -- 高価格なものは高品質、低価格なものは低品質、と認識する傾向のこと -- しかし、今では消費者が製品やサービスに関する知識や情報を多く持つ為、機能しない -- [[価格は目的に応じて設定する>https://marketer-thinking.com/kihon/mokutekikakaku.html]] 「安かろう悪かろう」「高いモノは良いモノ」という観念が消費者にはあるため、製品品質(のイメージ)を維持するためにも価格を高く保ちます。 + ''参照価格'' -- 消費者が実際の価格(実売価格)と比較する価格 ++ 外的参照価格 --- 消費者がその購買環境から感じる参照価格(メーカーの希望小売価格等) ++ 内的参照価格 --- 消費者の過去の経験によって決まる値頃感 + 心理的財布 -- 消費者が持つ物理的な財布は1つであっても、購入する商品の種類によって心理的に複数の財布を持っていること -- 関連:[[マーチャンダイジング>マーチャンダイジング#v45ffde4]] + 価格ライン(プライスライン) -- 段階的な価格帯に沿って、製品を販売する方法。シンプルな価格設定が目的 + フォワード・バイイング -- 大量に商品を購入して、通常より安い価格で仕入れること + 交差弾力性 ++ 価格の交差弾力性 --- ある財の価格の変化が他の財の需要量に及ぼす度合い --- 交差弾力性 = Yの需要変化率 / Xの価格変化率 --- Xの価格が変化した場合に、Yの需要量がどう変化するかを示す +++ 代替財:価格の交差弾力性が正である場合(Xの価格が上がるとYの需要増加となる) +++ 補完財:価格の交差弾力性が負である場合(Xの価格が上がるとYの需要減少となる) +++ 独立財:価格の交差弾力性がゼロである場合(XとYには代替性も補完性も無い、例:製品差別化が生じ価格が上昇しても、競合する製品への乗り換えが生じにくい場合) ** チャネル戦略 [#s9f6b2d1] + チャネル政策 ++ 開放的チャネル --- メーカーが流通業者を限定せずに、幅広く製品を流通させる方法 --- 大量に販売できるが、メーカ側からのコントロールが難しい ++ 選択的チャネル --- 得意先の管理が容易だが、協力を得られない可能性あり ++ 排他的チャネル --- ブランドを高められるが、認知度が低下する + 垂直的マーケティングシステム(VMS) -- メーカーや卸売業者、小売業者を含めて垂直的に組織された流通システム ++ 企業型 --- チャネル全体が一つの資本によって垂直統合されている形 ++ 契約型 --- 独立した企業同士が契約によって結びつく形 +++ フランチャイズ:フランチャイザーとフランチャイジー(加盟店)が契約を結んだ事業 +++ [[ボランタリーチェーン]]:独立した企業同士が結合して、経営の合理化を行う ++ 管理型 --- チャネルリーダーが他のメンバーを契約によらず組織化する形(支配力が弱い) + 流通系列化 -- 専売店制度 -- 一店一帳合制度 --- 参考:[[一店一帳合制とは - コトバンク>https://kotobank.jp/word/%E4%B8%80%E5%BA%97%E4%B8%80%E5%B8%B3%E5%90%88%E5%88%B6-160690]] 小売業者に対して一つの卸売業者との取引しか認めない場合,特に一店一帳合制という + オムニ・チャネル・リテイリング -- 実店舗、オンラインストア等すべての販売チャネルや流通チャネルを統合すること -- 統合販売チャネルを実現することで、どの販売チャネルからも同じように商品購入が可能になる + ロジスティクス -- 材料の調達から生産、顧客への配送などの一連の物流活動を、全体最適で計画的に管理するプロセス + 極端の回避性(松竹梅の法則) -- 3つの価格帯にて、消費者は中間の価格帯を選ぶ傾向のこと + イメージング・プライシング -- 同じような品質の製品群を、異なる高品質なブランドやイメージを付与することで、より高価格での販売を狙うこと + ストレート・フランチャイジング -- 進出先の国で、現地事業者と直接フランチャイジング契約を締結する形態 + モール型ECサイト ++ マーケットプレイス型 --- 商品のデータのみを掲載するタイプ(出品) --- モール側の手数料を引いた金額が売上になる ++ テナント型 --- 多くのECサイトが立ち並ぶタイプ --- 売上総額を自社の売上として計上し、モール側に販売手数料を支払う + ダイレクトマーケティング -- 参考:[[ダイレクトマーケティングとは? メリット、デメリットと活用事例 | MarkeTRUNK>https://www.profuture.co.jp/mk/column/6357]] 企業と顧客が直接やり取りをすることにより販売を行う手法のこと + チェーンストア・オペレーション -- 小売業や外食産業などが、チェーン本部の主導により各種運営が標準化された店舗運営の手法のこと + コーポレート・チェーン -- 同一の所有の下で経営する契約型 + 流通チャネルの開閉基準 -- 流通業者が特定メーカとの取引に依存するかどうかの尺度 -- 特定のメーカのみと取引する形態は専売店 + 流通チャネルの広狭基準 -- メーカが特定地域内においてどれだけの数の小売企業を通じて自社の商品をするかの尺度(チャネルの幅の広さ) ++ 開放的流通 ++ 選択的流通 ++ 排他的流通 + 流通チャネルの長短基準 -- メーカから消費者に届くまでに介在する流通業者が多ければチャネルが長い(チャンネルの段階の多さ) ** その他 [#dac69ace] + 価格バンドリング -- 参考:[[マーケティング用語集 バンドリング、アンバンドリング - J-marketing.net produced by JMR生活総合研究所>https://www.jmrlsi.co.jp/knowledge/yougo/my06/my0617.html]] 関連するふたつ以上の商品やサービスを組み合わせ、ひとつのセットとして提供する販売手法です。 + W/R比率 -- 卸段階と小売段階の販売額の比率 -- = 年間卸売総販売額 / 年間小売総売上高 -- 比率が高いほど、小売販売高における卸売販売高の比率が高い(流通経路が長い) -- 参考:[[W/R比率とは?日本の卸売構造の特徴を解説します | クラウド会計ソフト マネーフォワード>https://biz.moneyforward.com/accounting/basic/20791/#:~:text=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AEW%EF%BC%8FR%E6%AF%94%E7%8E%87%E3%81%AF%E3%80%813%EF%BD%9E4%E3%81%AE,%E3%81%8C%E5%A4%9A%E3%81%84%E5%9B%BD%E3%81%AA%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82]] 日本のW/R比率は、3~4の値です。これは、アメリカやヨーロッパ諸国に比べてかなり高い値です。 * 目次 [#b01e05ed] - C [[企業経営理論]] - C-1 [[経営と戦略の全体像]] - C-2 [[企業戦略]] - C-3 [[事業戦略]] - C-4 [[現代戦略]] - C-5 [[組織構造]] - C-6 [[組織人材]] - C-7 [[人的資源管理]] - C-8 [[労働法規]] - C-9 [[マーケティング概要]] - C-10 [[製品戦略]] - C-11 ''[[価格・チャネル戦略]]'' - C-12 [[プロモーション・応用マーケティング]] * 関連 [#x15e5335] #related * [[用語集]] [#a4ccd17e] #taglist(tag=価格・チャネル戦略)