#author("2025-03-16T09:28:03+00:00","default:hotate","hotate")
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#contents
&tag(財務・会計);

- B [[財務・会計]]
- B-7 [[投資評価]]

* 情報 [#lf91b468]
** 現在価値 [#x6013091]
+ 資本コスト
+ 投資
-- 企業活動の中で資金を投入すること
+ 割引率
-- 割り引く時の利率
+ 現在価値
-- = 将来資金 * 1 / (1 + 割引率)^ n
-- 意味:将来の資金を現在の価値に換算したもの
+ 複利現価係数
-- 現在価値に割り引く時の係数(計算済みの割引率)
+ 年金現価係数
-- 複数年の「複利現価係数」を合算したもの 
+ 資本回収係数
-- 現在の投資額、回収期間、金利から定額の将来のキャッシュフローを求める係数
-- 参考:[[FP3級、2級「6つの係数」の覚え方!試験対策は超簡単!>https://www.foresight.jp/fp/column/coefficient/]]
 一定金額を一定期間均等に受け取ったり返却したりする場合の1回の金額を計算するための係数です。
+ 終価係数
-- 現時点で投資をした場合、金利(複利)でいくら回収できるのか将来価値の計算に使う

** フリーキャッシュフロー [#bfe4692c]
- フリーキャッシュフロー (FCF)

*** 営業利益ベース [#g50ce574]
- = 営業利益 x (1 - 実効税率) + 減価償却費 - [[運転資本]](増加額) - 資本額
-- 営業利益 x (1 - 実効税率):税引き後の営業利益を示す
-- 営業利益:営業利益を使うのは、財務活動の影響を除く為
- 定義:事業から生み出されたキャッシュを含み、財務活動の費用(資金調達、返済等)を除く
-- 資本の調達で発生するコストは、[[投資評価]]のキャッシュフローに含めなくて良い
- 意味:企業にとって自由に使うことができるキャッシュのこと
- 関連:[[DCF法>現代のファイナンス#ufb23cc2]]

*** キャッシュフローベース [#w443069c]
- = 営業キャッシュフロー + 投資キャッシュフロー
-- 関連:[[キャッシュフロー計算書]]

** 投資評価 [#u1625477]
+ 正味現在価値法
+ 内部収益率法
+ 回収期間法
+ 投資利益率法

** 正味現在価値法 [#w9bd63aa]
- 投資から得られるリターンの大きさを示す、収益性の観点
- 資金の時間的な価値を考慮できる (NPV: Net Present Value)
- = FCF0 + FCF1 / (1+r) +...+ FCFn / (1+r)^n
-- 「割引キャッシュフローの和」と同意
+ キャッシュインフロー
-- 入ってくるキャッシュフロー
+ キャッシュアウトフロー
-- 出ていくキャッシュフロー
+ ''正味現在価値''
-- = 現在価値 - 投資額
-- 注:「投資額」を引いている点に注意

** 内部収益率法 [#v747ff95]
- ''内部収益率'' (IRR: Internal Rate of Return)
-- 正味現在価値がちょうど0になる割引率(投資を行うための最低条件)
-- 正味現在価値を参照する為、時間的価値の考慮あり
- デメリット
-- 計算が複雑、解が一意に決まらない、投資のリターンの大きさが反映されない
- 補足
-- NPVとIRRの結果が矛盾する場合、一般的にNPVを優先して選択する(IRRでは投資に対する利回り(収益率)しか分からないが、NPVは投資のリターンが明確な為)

** 回収期間法 [#o4737058]
- 回収期間 = 投資額 / キャッシュフロー
-- シンプルな方法、端数の扱いに注意が必要、安全性の観点
- デメリット
-- 時間的価値を無視、目標回収期間が不正確、投資回収後のCFを無視
- メリット
-- ''計算が簡単''なので多くの中小企業が採用している

** 投資利益率法 [#h7135ffb]
- ''投資利益率'' (ROI) = 会計上の平均利益 / 平均投資額
- 平均投資額
-- 購入したときの簿価と残存価額の''平均で算出''する(利用年数の平均ではない)
- 利点
++ 比率(%)で示される為、事業の規模に関係なく収益性を比較できる
++ 少ない資本投下で多くの利益を上げるために、資本の効率的な運用を考えさせる誘因になる
++ 売上高利益率と資本回転率に分解でき、業績を収益性と資本の利用度に分けて分類できる
- 問題
++ 資本コストが考慮されない
++ 関心対象が比率(%)の増大のみになってしまう
++ 全社的な利害と事業部の利害が対立し、目的が失われる(部分最適化の問題)
++ 他の計算方法とは異なり(キャッシュフローではなく)利益を使っている、時間価値を無視、判断基準が不明確
++ 投資を(会計上の費用ではなく)キャッシュアウトフローで測定しているにもかかわらず、投資の回収は(キャッシュインフローではなく)会計上の利益で測定している為、方法が一致していない

** ROIC [#s654466e]
+ [[ROEとROICを解説!それぞれの違いやROICの活用方法について | マネーフォワード クラウドERP>https://biz.moneyforward.com/erp/basic/5470/#ROIC]]
 ROICは経営者の視点で企業の収益性を測る指標で、自己資本に加えて、金融機関からの借入れ(有利子負債)を含めた全ての投下資本に対する利益(営業利益)を表します。
 ROIC=(営業利益×(1-実効税率))÷(自己資本+有利子負債)
 ROEは株主目線で、ROICは経営者の目線で収益性を測るという点が異なります。
+ [[ROIC(アールオーアイシー) | レイヤーズ・コンサルティング>https://www.layers.co.jp/terms/roic/]]
 ROIC(%)= 税引後営業利益÷投下資本×100 = 税引後営業利益÷(有利子負債+株主資本)×100
-- [[真に稼いでいる企業とは、効率指標ROICから化学メーカーを解説【化学メーカー・ゆっくり解説】 - YouTube>https://www.youtube.com/watch?v=jVUkxBj_AFo&t=280s]]
--- コメント:会社分析の前にROAやROEと比較したROICの説明あり。
+ [[ROICツリーはなぜ注目される?計算方法や分析方法を解説 - Scale Cloud>https://scalecloud.jp/blog/roic_tree/]]
-- Return on Invested Capital
 ROICは、売上高営業利益率や投下資本回転率のように、細かく構成要素に分解していくことができる点で優れた財務指標です。このROICを構成要素に分解して可視化したものがROICツリーになります。
+ [[ROEとROICを解説!それぞれの違いやROICの活用方法について | マネーフォワード クラウドERP>https://biz.moneyforward.com/erp/basic/5470/#ROIC]]
 ROEは株主目線で、ROICは経営者の目線で収益性を測るという点が異なります。

** 減損会計 [#p453994a]
+ 減損
-- 固定資産が、収益性が低下することによって投資額の回収が見込めなくなった状態
+ 減損処理
-- 固定資産の帳簿価額を減額する会計処理
+ 減損損失
-- = 固定資産の帳簿価額 - 回収可能価額
-- 情報:[[減損損失|証券用語解説集|野村證券>https://www.nomura.co.jp/terms/japan/ke/A02794.html]]
 企業が保有する固定資産の収益性が低下して投資回収可能額が帳簿上の価格を下回った場合、その下落分を損失として損益計算書に反映したもの。原則、特別損失として計上する。
+ 回収可能価額
-- 固定資産の使用価値と正味売却価額のいずれかの高い方の金額
++ 使用価値
--- 固定資産の使用と処分によって生じると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値
++ 正味売却価額
--- 固定資産の時価から処分費用見込額を控除して算定される金額

** その他 [#h013f88e]
+ 取替投資
-- 工場の設備等を旧型から新型に更新すること
+ 差額キャッシュフロー
-- 「取替投資」において、投資を実行した時のキャッシュ・フロー(予測)と現行のキャッシュ・フローの差額のこと
-- 法人税の支払額への影響を考慮に入れる(タックスシールド)
--- 課税所得がプラスの場合、売却損が生じると課税所得は減少し、法人税の支払い額も減少する
+ 節税効果(タックスシールド)
-- [[タックスシールドとは?(その1) | 岡内公認会計士・税理士事務所>https://okauchi-cpa-office.com/information/tax_shield/]]
 タックスシールドとは、税金によるキャッシュアウトフローの減少効果のこと
+ ''収益性指数''
-- = 投資によって生じるキャッシュフローの現在価値合計 / 投資額
-- 参考:[[世界で一番分かりやすい設備投資意思決定会計・第7回講義 | プロフェッショナル簿記>https://pro-boki.com/setsubikougi07]]
 収益性指数は、正味現在価値が計算出来ていればもう終わったも同然だ。「−」の代わりに「÷」にするだけだ。
+ 税引後キャッシュ・フロー 
-- = 投資額 / 目標回収期間
+ 経済命数
-- 固定資産が経済価値を産み出せる期間のこと。
-- 耐用年数は法的に定められた期間なので別もの
+ 会計的投資利益率
-- = 会計上の平均利益 / 平均投資額
--- 会計上の平均利益 = 利益の累計額 / 期間
--- 平均投資額 = 購入したときの簿価と残存価額の平均
+ 切捨率
-- 新規投資を行うとき,その投資があげなければならない最低限の利益率
+ 超過収益率
-- 株式等の収益率と、ベンチマークの収益率との差異
+ [[【簿記2級学習】除却の「処分価額」は評価額|さんご>https://note.com/good_canna6647/n/ncbeb9d27be24]]
 除却時に出てくる「処分価額」とは、除却を実施した後の固定資産が持つ評価額のようです。
 固定資産を除却します。除却は「使うのをやめる」ことです。たとえ使うことをやめたとしても資産価値はいくらか残るわけです。この資産価値が「処分価額」です
-- 情報:[[除却損とは?キャッシュフローやNPVへの影響について分かりやすく解説【中小企業診断士】|トーマツの二刀流サラリーマンブログ~中小企業診断士・会社員ネタなど~>https://tomatsu-keiei.com/registered-management-consultant-loss-retirement/]]
 除却損とは事業運営において「使わなくなった固定資産を除却(廃棄)する際に生じる損失」を指します。
+ 固定資産の除却による影響
++ 現金支出による除却費用の支出↑
++ 損金参入した固定資産の除却による税金支出↓
+ [[シャープ・レシオ│SMBC日興証券>https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/si/J0267.html]]
 リスク(標準偏差)1単位あたりの超過リターン(リスクゼロでも得られるリターンを上回った超過収益)を測るもので、この数値が高いほどリスクを取ったことによって得られた超過リターンが高いこと(効率よく収益が得られたこと)を意味します。
++ [[シャープレシオって?知らない人は損している!投資信託選び | トウシル 楽天証券の投資情報メディア>https://media.rakuten-sec.net/articles/-/34761?page=2]]
 この数式によって算出された数値が大きくなるほど、「低いリスクで高いリターンが得られる運用効率がよい投資信託」であることを意味します。一般的に、この数字が1を超えていると優良な投資信託であるとされます。
+ 財務レバレッジ
-- = 総資本 / 自己資本
-- 意味:自己資本を梃子にどれだけ負債を活用しているかを示す指標

* 目次 [#t7ef6067]
- B [[財務・会計]]
- B-1 [[財務諸表]]
- B-2 [[簿記の基礎知識]]
- B-3 [[税務・結合会計]]
- B-4 [[キャッシュフロー計算書]]
- B-5 [[原価計算]]
- B-6 [[経営分析]]
- B-7 ''[[投資評価]]''
- B-8 [[資本市場と資本コスト]]
- B-9 [[現代のファイナンス]]

* 関連 [#p854da96]
#related

* [[用語集]] [#a4ccd17e]
#taglist(tag=財務・会計)

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