![[PukiWiki]](image/pukiwiki.png "[PukiWiki]")
#author("2025-02-15T03:49:23+00:00","default:hotate","hotate") #author("2025-04-28T08:59:36+00:00","default:hotate","hotate") #contents &tag(経営分析,財務・会計); - B [[財務・会計]] * 情報 [#lf91b468] ** 種類 [#x314cd23] + 収益性分析 + 安全性分析 + 生産性分析 + 成長性分析 ** 収益性分析 [#yf033de1] *** 資本利益率 [#n81d5faf] + 総資本経常利益率 -- = 経常利益 / 総資本 + 総資本事業利益率 (ROA) -- = [[事業利益]] / 総資本 + 経営資本営業利益率 -- = 営業利益 / [[経営資本]] + 自己資本利益率 (ROE) -- = 当期純利益 / 自己資本 -- コメント：何の「利益率」かと思ってしまうが、結局最終的な「当期純利益」が問われていると見なす。 -- 注：ROxの名前に騙されがちだが、ROAの計算式とは分子も分母も異なる -- 参考：[[ROEとROAの関係式 - 一生旅行生活してえ>https://s-tkmt.hatenablog.com/entry/2020/03/15/105538]] なぜこの公式となるのかを順を追って導出する。 -- 関連：[[現代のファイナンス>現代のファイナンス#g72d6422]] *** 売上高利益率 [#ed0b0322] + 売上高総利益率（粗利益率） -- = [[売上総利益>財務諸表#oe9ffda9]] / 売上高 + 売上高営業利益率 -- = 営業利益 / 売上高 + 売上高経常利益率 -- = 経常利益 / 売上高 + 売上高当期純利益率 -- = 売上総純利益 / 売上高 *** 費用分析 [#g990a399] + 売上高売上原価率 -- = 売上原価 / 売上高 + 売上高販管費比率 -- = 販売費及び一般管理費 / 売上高 + 売上高人件費比率 -- = 人件費 / 売上高 *** 資本回転率 [#xa08a372] + ''総資本回転率'' -- = 売上高 / 総資本 + 経営資本回転率 -- = 売上高 / [[経営資本]] + 売上債権回転率 -- = 売上高 / 売上債権 -- 情報：[[売上債権回転率｜グロービス経営大学院 創造と変革のMBA>https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-12454.html#:~:text=%E5%A3%B2%E4%B8%8A%E5%82%B5%E6%A8%A9%E5%9B%9E%E8%BB%A2%E7%8E%87%E3%81%A8,%E3%81%99%E3%82%8B%E6%8C%87%E6%A8%99%E3%81%AE1%E3%81%A4%E3%80%82&text=%E5%82%B5%E6%A8%A9%E5%9B%9E%E8%BB%A2%E7%8E%87%E3%81%AF%E3%80%81%E3%81%93%E3%82%8C%E3%81%8C,%E3%82%92%E6%84%8F%E5%91%B3%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%82]] 債権回転率は、これが低いほど債権回収に時間がかかることを意味しており、売上が発生した直後から売上債権として資金が拘束される期間が長いことを意味している。 + 棚卸資産回転率 -- = 売上高 / [[棚卸資産>財務諸表#hfb70474]] -- 在庫管理向けには売上原価を用いる --- 参考：[[棚卸資産回転率(回転期間)とは？高い程いいの？計算や経営分析方法を解説 | クラウド会計ソフト マネーフォワード>https://biz.moneyforward.com/accounting/basic/46837/]] デメリットとして売上高には棚卸資産の原価部分だけでなく利益部分も上乗せされているため、それだけ回転率の数値が大きくなってしまいます。このデメリットを無くすために、売上原価を使う計算式があります + 固定資産回転率 -- = 売上高 / 固定資産 + 有形固定資産回転率 -- = 売上高 / [[有形固定資産]] + 買入債務回転率 -- = 売上高 / 買入債務 + 回転期間 -- = 365日 / 資本回転率 ** 安全性分析 [#bf9d9ce2] + 短期安全性 ++ ''流動比率'' --- = [[流動資産]] / [[流動負債>財務諸表#hfb70474]] --- 短期の支払い能力、100%以上が望ましい（大きいほど良い） ++ ''当座比率'' --- = [[当座資産]] / [[流動負債>財務諸表#hfb70474]] --- 短期の支払い能力、100%以上が望ましい（大きいほど良い） + 長期安全性 ++ ''固定比率'' --- = 固定資産 / 自己資本 --- 返済義務のない自己資本で賄う方が安全な為、100%以下が望ましい（小さいほど良い） ++ ''固定長期適合率'' --- = 固定資産 / （自己資本 + [[固定負債>財務諸表#hfb70474]]） --- 100%以下が望ましい（小さいほど良い） --- 定義より「流動比率」と同じ傾向を示す。（「流動比率」が悪化すると「固定長期適合率」も悪化） + 資本構成 ++ ''自己資本比率'' --- = 自己資本 / 総資本 --- 総資本 = 自己資本 + 他人資本 ++ ''負債比率'' --- = 負債 / 自己資本 --- 貸借対照表の「負債の部」にて計算する --- 注：負債比率と自己資本比率では分母が異なる。 ** 生産性分析 [#dedf4737] + ''付加価値額'' -- = 売上 - 外部購入費用 -- = 経常利益 ＋ 人件費（給与総額、福利厚生費） ＋ 賃借料 + 純金利費用 ＋ 減価償却費 ＋ 租税公課 -- （外注費、広告宣伝費は含まない） + 付加価値率（売上高付加価値率） -- = 付加価値 / 売上高 + ''労働生産性''（付加価値労働生産性） -- = 付加価値 / 従業員数 -- = 付加価値 / 売上高 x 売上高 / 従業員数 = ''付加価値率 x 従業員一人辺りの売上高'' -- = 付加価値 / 有形固定資産 x 有形固定資産 / 従業員数 = ''設備生産性''（資本生産性） x ''労働装備率''（資本装備率） -- = 人件費 / 従業員数 x 付加価値 / 人件費 = 従業員一人辺りの人件費 / ''労働分配率'' -- コメント：式変形により「付加価値」を直接使わずに「労働生産性」を求められる。 + ''労働分配率'' -- = 人件費 / 付加価値 -- 意味：付加価値に占める人件費の割合を示し、人件費の負担状況を判断する指標 + 設備生産性（資本生産性） -- = 付加価値 / 有形固定資産 -- コメント：単なる「固定資産」ではなく「有形固定資産」を使うこと。 + 労働装備率（資本装備率） -- = 有形固定資産 / 従業員数 -- 意味：従業員一人あたりの設備投資金額を示し、設備投資の合理性を分析するための指標（指標が高いと、生産現場で機械化が進んでいることを示す） + 参考：[[租税公課とは何？必要経費で処理できる税金と注意点をわかりやすく解説！ | マネーフォワード クラウド>https://biz.moneyforward.com/tax_return/basic/1566/#i]] 「租税公課」とは「公租公課」ともいわれ、国や地方に納める税金（租税）と、公共団体へ納める会費や罰金など（公課）を合わせた勘定科目です。 ** 損益分岐点分析 [#bc4f2ebb] + 費用分解 ++ ''勘定科目法'' --- 経理上の勘定科目別に固定費と変動費を分類する手法 --- デメリット：固定費と変動費の両方の性質を持つ費用もある ++ 高低点法 --- 実績データから、最も高い売上と最も低い売上のデータを取得し、その2つの間の費用の変化から変動費と固定費を算出する手法 ++ 最小自乗法 --- 実績データから、数学的な方法で固定費と変動費率を求める手法 + 損益分析点図表 ++ 売上高線 ++ 固定費線 ++ 変動費線 + ''損益分岐点売上高'' -- = 固定費 / （ 1 - 変動費率） -- 固定費を限界利益によって全て回収できる売上高 -- 算出方法： --- 利益 = 売上 - 変動費 - 固定費 --- = 売上 - （売上 x 変動費率） - 固定費 --- = 売上（1 - 変動費率） - 固定費 --- 売上 = （固定費 + 利益） /（1 - 変動費率） --- 利益ゼロの場合：売上 = 固定費 /（1 - 変動費率） + 変動費率 -- = 変動費 / 売上高 + 限界利益率 -- = 1 - 変動費率 -- 情報：[[限界利益｜限界利益率の考え方・計算方法とは｜税理士検索freee>https://advisors-freee.jp/article/category/cat-big-09/cat-small-26/9351/]] 限界利益とは、売上高から変動費を差し引いたもの 費用を固定費と変動費に分けて限界利益を算出し、コストの性格を知ることで、会社のコスト構造をつまむことが可能となり、コストダウンして業績改善を行うための手段を正確に把握することができます。 + ''損益分岐点比率'' -- = 損益分岐点売上高 / 実際売上高 -- 意味：損益分岐点比率が小さい → 売上が低下した時に赤字になる可能性が小さい + ''安全余裕率'' -- = （実際売上高 － 損益分岐点売上高） / 実際売上高 -- = 1 - 損益分岐点比率 + 限界費用 -- 一単位当たりの生産にかかる費用 + 操業停止点 -- 参考：[[経営分析の要！損益分岐点比率の目安と計算方法 | 経理プラス>https://keiriplus.jp/tips/sonekibunkiten_meyasukeisan/]] それを考えるのが操業停止点です。先ほど、損益分岐点を計算するときには「売上高と変動費」は正比例の関係にある、と仮定して計算をしました。しかし、実際にはこの2つは複雑な関係性にあります。 ** 成長性分析 [#f24a2715] + 売上高成長率 -- = 売上高増加額 / 基準時点の売上高 + 経常利益成長率 -- = 経常利益増加額 / 基準時点の経常利益 + 総資産成長率 -- = 総資産増加額 / 基準時点の総資産 ** セグメント別損益分析 [#idace89b] + 貢献利益 -- = 限界利益 - 個別固定費 -- = （売上 - 変動費） - 個別固定費 -- = 売上 - （変動費 + 個別固定費） -- 参考：[[貢献利益の意味と限界利益との違いや計算方法、損益分岐点の求め方 | クラウド会計ソフト マネーフォワード>https://biz.moneyforward.com/accounting/basic/46119/]] 貢献利益とは、簡単に言うと、会社の経営において販売する商品を一つ売った時に儲けることができた利益のこと 経営判断を主に会社全体で行う場合は限界利益を、主に個別の商品や事業で行う場合は、貢献利益を求めます。 + 貢献利益 - 共通固定費 -- = （売上 - （変動費 + 個別固定費）） - 共通固定費 -- = 売上 - （変動費 + 個別固定費 + 共通固定費） -- = 売上 - （変動費 + 固定費） -- = 営業利益 + 貢献利益率 -- = 貢献利益 / 売上高 -- 意味：貢献利益率が高いほど、収益性が高い商品や事業ということ + [[限界利益>原価計算#m49f115c]] -- = 売上 - 変動費 -- = 売上 - （変動売上原価 + 変動販売費） -- = [[変動製造マージン>原価計算#m49f115c]] - 変動販売費 + 個別固定費 -- セグメント固有の固定費（事業部に関する人件費等） + 共通固定費 -- セグメントに共通に発生する固定費（本社スタッフ部門の人件費等） ** その他 [#u2ec5e1c] + [[インタレスト・カバレッジ・レシオ]] -- = [[事業利益]] / 支払利息 -- 定義：企業の借入金等の利息の支払能力を測るための指標（[[経営分析]]） -- 意味：[[事業利益]]（営業利益 + 受取利息・配当金）が、金融費用（支払利息・割引料）の何倍であるかを示す（単位は「倍」） + [[CVP分析（損益分岐点分析）とは｜概要や計算方法を解説｜経営・戦略｜経営ハッカー>https://keiei.freee.co.jp/articles/c0201678]] Cost-Volume-Profit Analysis 日本語では「損益分岐点分析」と表現され、管理会計上の分析手法の一つとして使用されています。 + [[最適セールスミックスとは何？利益を最大化するため生産性分析 | 営業代行とWEB広告のFANVEST>https://www.urikata.biz/%E6%9C%80%E9%81%A9%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%81%A8%E3%81%AF%E4%BD%95%EF%BC%9F%E5%88%A9%E7%9B%8A%E3%82%92%E6%9C%80%E5%A4%A7%E5%8C%96%E3%81%99%E3%82%8B/#:~:text=%E3%80%8C%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%AF%E8%A3%BD%E5%93%81,%E3%81%AE%E7%B5%84%E3%81%BF%E5%90%88%E3%82%8F%E3%81%9B%E3%81%AE%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82]] 「セールスミックス」とは製品の生産量と販売量の組み合わせのことです。 + [[DEレシオ | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング>https://www.murc.jp/library/terms/ta/deratio/]] 企業の資金源泉のうち、返済義務のある有利子負債が返済義務のない自己資本の何倍に当たるかを示す数値 + 営業レバレッジ -- 売上高の増減に伴って利益がどの程度連動するかを示す指標のこと * 目次 [#t7ef6067] - B [[財務・会計]] - B-1 [[財務諸表]] - B-2 [[簿記の基礎知識]] - B-3 [[税務・結合会計]] - B-4 [[キャッシュフロー計算書]] - B-5 [[原価計算]] - B-6 ''[[経営分析]]'' - B-7 [[投資評価]] - B-8 [[資本市場と資本コスト]] - B-9 [[現代のファイナンス]] * 関連 [#p854da96] #related * [[用語集]] [#a4ccd17e] #taglist(tag=経営分析)
